ホーム > 協会について > 協会のお知らせ > 協会のお知らせ 詳細

協会のお知らせ 詳細

会長新年の挨拶

 新年明けましておめでとうございます

 昨年、当協会は創立50周年を迎えることができました。これもひとえに多くの方々のご支援の賜物と改めて心より感謝申し上げます。その節目を経て、本年は新たなステージに立つことを大切に、その思いを強くしている次第です。
 振り返りますと、当協会が誕生した1969年、当時の日本の機械産業は、先進国技術のキャッチアップに懸命に取り組んでおりました。そのため、当協会の活動の中心も、国内外の産業動向と技術情報の調査分析、応用展開でした。そうした努力で結実した“ものづくり”が、その後の飛躍的発展をもたらしたのはご承知のとおりです。まさにわが国の機械産業の発展は、“ジャパン・ミラクル”そのものだったと言えるでしょう。
 しかし、1980年代のプラザ合意以降の急激な円高、東西冷戦の終結、1990年代の中国の市場経済化、情報通信ネットワークの本格拡大、2000年代の新興国経済の成長加速、世界金融危機を契機とした円高の再来などを経て、経済のグローバル化が進展し、企業のグローバル競争が激化しました。そうした中で、日本の機械産業は多くの課題に直面し、今日に至っています。
 特に、大企業や中堅企業が、経済合理性から有望市場やコスト優位を求めて、海外展開を加速した結果、地方の産業集積地の活力が低下してしまっている事態は深刻です。大企業や中堅企業の生産拠点が海外にシフトすれば、地域は雇用機会を失い、海外に進出する力を十分に持たない中小製造業は事業機会を失います。地方経済活性化の一つの大きな鍵は、如何に地場の中小製造業に蓄積されている技術や技能を最大限に活かし、更なる蓄積ができるか否かにかかっていると考えます。
 当協会は、こうした課題の解決に資するべく、地域の中小製造業の潜在力を引き出して新たな産業を生み出すための事業を含め、経済研究所と技術研究所の人材及び組織をより強化するなど、協会一丸となって注力して参ります。日本の機械産業が大切にしている技術力を融合し、イノベーションを展開することにより、大きく発展して参りましょう。
 引き続き、ご支援、ご厚情を賜りますようお願い申し上げます。

一般財団法人 機械振興協会
会長 庄山 悦彦