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調査研究報告書 詳細

「将来型モビリティ」創造に向けた価値構築

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報告書No. H29-4
発行年月 : 平成30年3月



【目次】

序 章 本調査研究の狙い

第1章 EV時代の到来にみる新たなモビリティ活用、市場形成
  
第2章 国内交通ネットワークの問題点とその解決に向けた糸口
    ―「将来型モビリティ」は解決策足り得るか―

第3章 新たなモビリティ活用に向けた地域の取り組み

第4章 「将来型モビリティ」に挑戦する企業、大学機関の取り組み

第5章 海外における「将来型モビリティ」導入への動き

第6章 「将来型モビリティ」創造に向けた価値構築

【概要】

 本報告書は、平成28年度から着手している「将来型モビリティ」をテーマとした新市場創造展開調査の第2部として位置付けた調査結果のまとめである。超高齢社会に突入する日本においては、旧来の自動車が必ずしも適切なモビリティとは限らず、従来の自動車産業で蓄積されてきた多種多様な技術が新たなモビリティを生み出し、そこからユーザー、地域にフィットするモビリティが選択されることが大いに期待されている。他方では情報通信技術の拡大により、自動車産業もコネクテッドやシェアリングなど、モノづくりだけではなくサービス面での拡充も迫られている。超高齢化社会という社会的課題の解決、そしてそれを補うであろう諸技術な進化は新たな産業を構築するに至っている。本調査研究は、「将来型モビリティ」を「人間の移動に貢献する移動体」と定義した上で、将来型モビリティ市場の創造は必須と捉える立場をとる。
 調査研究の初年度となった平成28年度は、「まちづくり」「インフラ(規制)」「モノづくり」の3つの視点からヒアリング調査を行い、その課題抽出に努めた。その結果、「将来型モビリティそのものへの意識改革」「サポートする行政サイドの意識改革」「市場を形成するプレイヤーの意識改革」が必要であるとの結論に至った。その成果を踏まえ、平成29年度調査では、特定地域に投入された新たなモビリティに着目し、なぜ当該地域はそのモビリティを選択したのか、そこから生まれる価値はどのようなものか、ヒアリング調査を中心にその結果を分析することに注力した。
 日本国内では、将来型モビリティに関する法制度、インフラ環境などが整備されておらず、このままでは他国のモビリティ環境と大きな差をつけられてしまう可能性もある。しかし、今後の社会情勢は従来の自動車以外のモビリティ環境を必要としており、その局面で日本は後塵を拝することとなり得る。それを忌避すべく、まずは日本国内において、他地域とは異なるモビリティ環境整備に動いた自治体や企業の取り組みに着目し、そこから生じる価値・評価を概観した上で、新たなモビリティの必要性をより強調し、「将来型モビリティ」産業創造に向けた環境整備を強く提言することに努めた。
 従来からの「自動車産業」が、グローバル競争下にあることは自明だが、日本が得意としてきたモノづくりをいかに「将来型モビリティ」時代に活かすことができるか。そしてそこでどのような課題が顕在化しているか。本報告書の事例等が「モビリティ」産業に興味を抱く方々のヒントとなれば幸いである。