ホーム > 技術研究所 > 機械の安全・信頼性に関するかんどころ > 故障の影響解析(FMEA)と、故障の木解析(FTA)の活用 > 故障の影響解析(FMEA)と、故障の木解析(FTA)の活用 詳細

故障の影響解析(FMEA)と、故障の木解析(FTA)の活用 詳細

信頼性設計への適用例 FMEAワークシートの作成方法

FMEAワークシートの作成手順は、

(手順)(1)まず、製品に生じる故障の状態(故障モード)を想定して故障の原因(故障メカニズム)を分析します。
(手順)(2)次に、故障の影響をなくすための調べ方と、防ぐ方法を導き出します。
(手順)(3)次に、故障が単一的か、致命的かを識別し、その影響・影響度を評価します。
(手順)(4)最後に、故障の防止対策処置が行われたかを確認します。
設計者が下表に示すFMEAシートを作成し、信頼性・安全性・品質管理技術者等がチェック、審査していきます。設計者は製品の仕様、安全基準、使用条件・方法等を十分理解していることが必要です。

故障の状態(故障モードと呼ばれています)と、故障の原因(故障メカニズムと呼ばれています)について、例を挙げて説明します。

故障の状態(故障モード
故障の種類を表し、下記のような例が挙げられます。
動かない、止まらない、破損、亀裂、変形、磨耗、腐食、変色、曲がる、脱落、漏れる、詰まる、過熱、消失、ショート、オープン、絶縁不良、不良、ノイズ、寿命、爆発

故障の原因(故障メカニズム
故障に至る過程、仕組みを表します。故障モードに対しての故障メカニズムの例を以下に示します。

故障モード故障メカニズム
・ICのオープン・配線の腐食
・リード端子の汚れ
・ICのショート・作業者による静電破壊
・ICの誤動作・使用環境のノイズ(EMC)
・ソフトのバグ