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複合三次元材料試験方法の開発(平成21年度研究概要)

1.実施内容

工業製品の品質、安全性を確保するためには、材料の基礎特性・機械的性質の評価を行う材料試験が非常に重要です。試験方法は、JIS、ISO、ASTMなどで規格化され、各種試験を自動で効率よく実施する試験システムが実用化されています。近年、工業製品で数多く使用されている複合材料や樹脂材料などの、新しい素材に対応した材料試験技術が重要な課題となってきています。そこで本研究ではこれら新素材などに対応した、より実用条件に近い材料評価方法の検討を行っています。

複合材や樹脂材料では、負荷方向により機械的性質が全く異なるという特性があります。しかし市販の試験機では、多くの場合荷重を加える駆動軸が一方向(単軸)に限られ、より実用条件に近い多方向(多軸)の複合力や、ねじり等の力を加えるような試験に対応できず不十分です。本研究では、多軸の位置・力制御が可能なパラレルメカニズムを用いた新しい試験システムを提案します。六軸の位置と力のハイブリッド制御を行うことで、複合材料や樹脂材料などの新素材を、より実用に近い試験条件で評価することを目指します。

2.予想される事業効果

本研究のような複合三次元材料試験は現在実用化されておらず、標準の試験方法,試験機などが存在しません。したがって、実際の利用状態を想定したシミュレーション実験など、利用価値が高く、需要が高い分野で試験技術が確立できれば、当所技術協力センターでの受託試験への展開、様々な産業での利用・普及が期待できます。

パラレルメカニズムを用いた複合三次元材料試験の概要図 1   パラレルメカニズムを用いた複合三次元材料試験の概要図 2
パラレルメカニズムを用いた複合三次元材料試験の概要図

3.本事業により作成した印刷物等

(1)報告書

(2)国際会議・国内学会発表

No 題目 発表者名 発表会名 発表日
1 パラレルメカニズムを用いた多軸材料試験システム-実験結果の検討- 五嶋裕之
藤塚将行
田中 豊
日本機械学会2009年度年次大会学術講演会 H21.9.14
2 A Multi-Axial Materials Testing for Advanced Composite Materials Using Parallel Kinematics Hiroyuki GOTO, Yutaka TANAKA The 13th International Conference on Mechatronics Technology(ICMT2009) H21.10.22

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