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調査研究報告書 詳細

資本財産業の需給ギャップと資本財投資の活性化策について

報告書No. H11-8
発行年月 : 平成12年5月



Ⅰ 主要目次
第1章 設備投資の現況
1. 設備投資変動と日本経済
2. 過剰設備問題と資本ストック調整原理
3. 企業財務と設備投資
第2章 資本財供給産業の経営状況
1. 財務状況からみた特性
2. 資本効率と過剰資本
3. 債務問題
第3章 設備投資回復への課題
1. 資本財供給産業の課題
2. 資本財需要産業の課題
3. まとめ
第4章 資本財への投資活性化に向けて
Ⅱ  概要
 90年代後半から景気回復と経済成長力の立て直しのため解決が必要な問題として過剰資本ストック問題が顕在化し、産業再生法による設備廃棄助成がなされことになったが、工作機械、建設機械といった資本財供給産業における過剰資本や資本財への投資停滞については、対策の検討がなされていない。投資停滞による機械設備の老朽化、それに伴う生産性の低下は、競争力の低下を懸念させる。
 こうした資本財投資の停滞をミクロにみると、金融と製造業中小企業における財務悪化が背景にある。90年代後半は、いわゆる「貸し渋り」の時代であり、98年からは、中小企業向け貸出残高が急減、設備資金貸出も減少しているが、この間、企業財務が悪化し、貸出不能、したがって投資不能な状況が目に付く。具体的には、製造業中小企業や一般機械産業における債務償還年数が急上昇しており、製造業中小企業は、債務償還ができないまま設備寿命が尽きる可能性が発生している。
このため、中小企業は設備更新をせず借入返済のための飢餓操業を続けており、これが、資本財投資全体にブレーキを掛ける結果になっている。
 こうした状況下では、資本財を稼働する需要産業における設備の更新、生産性向上のための投資活性化を促し、資本財産業と需要産業の競争力強化が必要である。そのために、下請け企業における設備廃棄を促進し、設備投資のボトルネックを解消する方策の検討が必要である。