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調査研究報告書 詳細

中国における模倣品対策のあり方に関する調査

報告書No. H17-2-2A
発行年月 : 平成18年3月


財団法人 国際デザイン交流協会

Ⅰ 主要目次

 第1章 中国における模倣品を取り巻く状況
  1.模倣の実態と日中の取組み
  2.最優先課題としてのデザイン模倣対策

 第2章 中国におけるデザイン保護政策をめぐる状況
  1.日本と中国のデザイン保護制度の違いと課題
  2.中国における反不正当競争法の改正状況と課題

 第3章 デザイン模倣対策をめぐる状況と今後の対応
  1.模倣被害に対する日本企業のこれまでの取組み
  2.デザイン模倣の状況とデザイン部門の取組み調査(アンケート調査)
  3.デザイン模倣対策の課題と提言

Ⅱ 概要 

 中国における模倣品対策のあり方を調査するため、現在中国において改正作業が進められている「反不正当競争法」の改正状況について、「形態模倣」に関する条項がどのように盛り込まれているかを、日本側弁護士と中国中央政府の立法管轄官庁との意見交換により実施した。
 
 結果、日本側から強く要請していた反不正当競争法への「商品形態」条項の記載について、新設する旨の感触を得たが、まだいくつかの問題点を残していることが明らかになった。今後は、①新商品のデッドコピー状況を中国国内で調査し、中国の立法関係者に被害の事実を認識してもらうこと、②反不正当競争法の国際的な動向に理解を深める研究討論会等を中国で開催すること、などを問題提起した。
 
 また、商品分野とデザイン模倣被害状況の間に関係性があるかどうかを調査するため、国内企業のデザイン部門を対象にアンケートを実施し、①「日本国内専用にデザインしたもの」で模倣されたケースが16%あり、そのために中国へ意匠出願をしていなかったケースがあること。②模倣品の出現時期は、日本企業が販売してから3年以内が大半で、33%が1年未満(意匠権取得タイミング以前)に模倣されていること、などが明らかになった。