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「地方中小企業におけるデザイン経営の実装に向けたモデル構築 -岩手県内中小企業における実態調査からの考察-」

WEB講演会開催 第429回STEP研究会「地方中小企業におけるデザイン経営の実装に向けたモデル構築 -岩手県内中小企業における実態調査からの考察-」のご報告(動画をUPいたしました)
開催日時 令和 2 年 10 月 23 日( 金 )14:00~15:30
場所 Web システムにより開催( CISCO Webex )
テーマ 「地方中小企業におけるデザイン経営の実装に向けたモデル構築 -岩手県内中小企業における実態調査からの考察-」
講師 岩手県立大学 総合政策学部 准教授  機械振興協会 経済研究所 特任研究員 近藤 信一 氏
内容  10月23日(金)にWebシステムにより岩手県立大学総合政策学部准教授(兼、一般財団法人機械振興協会経済研究所特任研究員)近藤信一を講師として、第429回STEP研究会「地方中小企業におけるデザイン経営の実装に向けたモデル構築 -岩手県内中小企業における実態調査からの考察-」を開催致しました。当日は、全体で30名のオンラインによるご参加を頂きました。ご参加頂いた皆様には、厚く御礼申し上げます。また、今回の会の開催にあたっては、一般社団法人日本機械工業連合会様の後援を賜りました。重ねて御礼申し上げます。

【講演内容】
 経済産業省と特許庁が公表した報告書『「デザイン経営」宣言』では、企業経営においてデザインを重要な経営資源として活用し、ブランド力とイノベーション力を高めることにより、企業の産業競争力を向上させることが提言された。しかし、地方中小企業がデザインをどのように活用しているかは明らかにされていない。そこで、岩手県立大学(総合政策学部近藤研究室)と岩手県工業技術センター産業デザイン部は、2019 年度に地域協働研究を実施し、岩手県内中小企業に対して実態調査を行いつつ「岩手版 地方版 デザイン経営モデル」の構築を行った。このモデルは、デザインを活用している企業のほうが業績が上向きであることを示すアンケート調査の結果に基づくものであり、岩手県にゆかりのあるデザイナーをデータベース化し、(デザインを使いたいがデザイナーを個別に抱えるのが難しい)中小企業とのマッチングを行うことを目的としたものである。具体的には、QCD(賞・コスト・納期)を重視する中小企業と感性を重視するデザイナーの間にあるギャップを埋めるために、工業技術センターのような仲介者が(経歴や報酬・納期のイメージ、パーソナリティ、岩手県とのつながり、感性などを情報として盛り込んだ)マッチングシートをもとに両者を仲介・コーディネートするようなことを計画している。マッチングシートの管理方法には、大きく分けてシステム化と属人化がある。前者は経費節減になるがマッチング精度が落ち、後者は経費が嵩むがマッチング精度が上がる。現状、経営側にはデザインをコストと見做す傾向があるので、これを改め、デザインをプロフィットセンター化するには、サプライチェーンのエコシステム全体でデザイン活用を考える必要がある。 講演後は、参加者との積極的なディスカッションが展開された。まず、(1)デザインを活用する企業同士でも業績に違いがあるのは何故かという質問に対しては、これまで企業とデザイナーの出会いが偶然に依存してきたためであり、マッチング事業では事例研究を積み上げることで出会いを必然に変えていくことが大切であるという回答が行われた。その他、(2)データベースの構築に加えて、色々な人が集まって議論しデザインドリブン・イノベーション(価値の創造)を生み出すような場づくりも必要ではないか、(3)感性の数値化に際してはエルゴノミクス(快適さを追求したデザイン)の考え方を参考にしたら良いのではないか、(4)モノだけでなくコンセプトまでを対象にしたら良いのではないか等の提案が行われ、今後の研究の発展のために活用されることとなった。


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