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「 大学生の職業意識とコロナ・インパクト ―社会科学系学生 500 人へのアンケート調査に基づく分析― 」

WEB講演会開催 第435回機振協セミナー「 大学生の職業意識とコロナ・インパクト ―社会科学系学生 500 人へのアンケート調査に基づく分析― 」のご報告
開催日時 令和3年4月19日(水)14:00~15:30 
場所 Web システムにより開催( CISCO Webex )
テーマ 「 大学生の職業意識とコロナ・インパクト ―社会科学系学生 500 人へのアンケート調査に基づく分析― 」
講師 東北大学スマートエイジング学際重点研究センター 講師                       (前) 機械振興協会 経済研究所 調査研究部 研究副主幹 國分 圭介 氏
内容  5月19日(火)にWebシステムにより東北大学スマートエイジング学際重点研究センター講師(前、一般財団法人機械振興協会経済研究所調査研究部研究副主幹)國分圭介氏を講師として、第435回機振協セミナー「大学生の職業意識とコロナ・インパクト ―社会科学系学生 500 人へのアンケート調査に基づく分析―」を開催致しました。当日は、全体で35名のオンラインによるご参加を頂きました。ご参加頂いた皆様には、厚く御礼申し上げます。

【講演内容】
 コロナ禍は、明日を担う若者たちの意識にどのような変化をもたらしただろうか。この問に対する答えを得るべく、社会科学系学部に通う大学生約 500 人を対象に行ったアンケート調査により得られた回答データを用い、コロナ禍における職業意識の変化について分析を行った。その結果、コロナ禍の前に比べて「労働条件が充実し、温かみがあり、社会貢献のできる職場」への人気が高まるような「わずかではあるが、ハッキリとした変化」が起きていたことが示された。とりわけ、地方の学生の間では、労働条件を重視するような比較的大きな意識の変化が起こり、そのことが、人間関係を重視するような意識と地元志向を高めていた。一方、労働生産性に結びつき易いとされる自己価値の実現や活躍機会を重視するような意識の変化は都市の学生のほうが大きく、そのためコロナ禍は、地方の学生と都市の学生の間にある意識や(就職後に発揮されるであろう)労働生産性における乖離を強めたものと考えられる。地元志向と同時に高い労働生産性の実現を地方の学生に求めるには、人間関係を重視するような意識の変化が内発的な報酬を重視するような意識の変化へとつながるよう、両者の橋渡し的な位置づけにある社会的評価を重視するような意識の変化(世のため人のためというような価値観の高まり)を学生にもたらす必要がある。
 講演後は、参加者との積極的なディスカッションが展開された。まず、(1)コロナ禍において学生の国際志向がどのように変化したのかという質問に対しては、先行研究で国際志向と地元志向に負の相関があることが示されているので、地元志向の多少の高まりと引き換えに国際志向も下がっている可能性があるという回答が行われた(補足:ちなみに、アンケート回答者のうち卒業直後に海外で働きたい人は1.6%)。また、(2)地方大学が学生の意識をどのように変えられるのかという質問に対しては、地方が文化として持つ団結や信頼は製造業の集積や感染症の抑止のうえで効果があるので、そうした良い面を維持しながら、学生に広い視野を持たせ、失敗を許しチャレンジを促すような教育を行うことで、仕事に対する内発的な意欲や労働生産性を高められるという回答が行われた。さらに、(3)研究開発・技術部門の地方への移管の可能性についての質問に対しては、(日本が得意であるとされる)それら部門と製造部門の摺り合せによるイノベーションはチームワークや団結を前提としたものであり地方の文化に適しているが、ただ移管するだけでは上手くいかないので、やはり同時に学生の意識やスキルの向上が必要であるという回答が行われた。その他、様々な見地から質疑応答や意見交換が行われ、研究所および講師の今後の研究の発展のために活用されることとなった。


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【第1部】
【第2部】
【第3部】
【参考文献】

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