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「AIによる産業革新の可能性」

(一財)機械振興協会経済研究所主催 機振協オンラインシンポジウム AIによる産業革新研究会報告「AIによる産業革新の可能性」【オンデマンド配信終了】
開催日時 2023年1月24日(火)14:00~15:30
場所 機械振興会館 B2ホール および WEBシステム
テーマ 「AIによる産業革新の可能性」
内容 【プログラム】
開会の辞 機械振興協会経済研究所 所長 林良造

講演1「AI活用によるデータドリブンビジネス」
武蔵野大学 データサイエンス学部 データサイエンス学科長 中西崇文 氏

講演2「日本企業のDX、AI活用の現状と課題」
株式会社東レ経営研究所 取締役 エグゼクティブエコノミスト 増田貴司 氏

講演3「AIによる産業革新の方向性」
株式会社NTTデータ経営研究所 執行役員 エグゼクティブ・コンサルタント 三谷慶一郎 氏

パネルディスカッション
モデレーター 機振協経済研究所特任研究主幹 藤岡誠
パネリスト 中西崇文 氏、増田貴司 氏、三谷慶一郎 氏

総合司会 機械振興協会 理事 兼 経済研究所 所長代理 北嶋守


本シンポジウムは、機振協シンポジウムとして開催されたものです。開催当日は、68名の参加を得ることができ、そのうち23名には会場にお越しいただきました。講師・パネリストの方々、ご参加頂いた方々には心より御礼申し上げます。

【講演の概要】
講演1
 「AI活用によるデータドリブンビジネス」では、武蔵野大学データサイエンス学部データサイエンス学科長の中西崇文氏より、AIを活用したデータにもとづくビジネスの創出とその有効性について、AIサービスを立ち上げるための4ステップ(表出化、要件化、データ化、指標化)、近年のXAI研究、AIサービスをより展開するためのプラットフォームなどについて、具体例をもとに解説された。

講演2
 「日本企業のDX、AI活用の現状と課題」では、株式会社東レ経営研究所取締役エグゼクティブエコノミストの増田貴司氏より、デジタル化の環境認識とDXの意味、日本企業のDXとAI活用の現在地、脱炭素の潮流への対応(GX)とDX、DX実現に向けた日本企業の課題について、データにもとづいて報告が行われた。結論として、DX実現のために求められる具体的な行動指針と組織風土として7点指摘があった。

講演3
 「AIによる産業革新の方向性」では、株式会社NTTデータ経営研究所執行役員エグゼクティブ・コンサルタントの三谷慶一郎氏より、日本企業におけるAIの活用が進んでいない現状と課題について、さらに、AIによる「産業革新」の方向性として「新規サービスの創造」と「産業全体としての大規模効率化」の2点を提起された。

【パネルディスカッション】
 藤岡特別研究主幹のモデレートにより、武蔵野大学データサイエンス学部データサイエンス学科長中西崇文氏、株式会社東レ経営研究所取締役エグゼクティブエコノミスト増田貴司氏、株式会社NTTデータ経営研究所執行役員エグゼクティブ・コンサルタント三谷慶一郎氏の3名のパネリストから、前半の3つの講演内容への感想も含め、日本におけるAIを活用した産業革新の課題と可能性について、活発なディスカッションが展開された。AIをさらに活用していくうえでの課題として、企業の現場主義や短期成果を求める風土、人材の量的・質的問題などがあげられた。これらの課題に対し、企業経営者の価値観やマインドセットの変化、DXを単なる省人化やコスト削減のためではなく、新たな事業と価値の創出といった長期的視点に立って導入すること、社会人のリスキリングやポスドク人材の活用などによって解決していく必要があるとの認識で一致した。また、日本が欧州に後れをとっている現状を認識しつつ、「先に仕掛ける」「変革を楽しむマインドセット」で、各企業のデータの公開・活用を進めていくことが求められる。そして、国をあげて産業競争力を高め、産業全体かつ産業横断でDXを進めてくことで、日本独自の新しい産業・サービス事業が創出されていくという結論に至り、シンポジウムは盛会裏に終了した。




※動画・資料の掲載は終了しました。