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故障の影響解析(FMEA)と、故障の木解析(FTA)の活用 詳細

故障の木解析(FTA) −FTAの概要−

故障の木解析(FTA:Fault Tree Analysis)とは、製品の故障、およびそれにより発生した事故の原因を分析する手法です。機器の信頼性、安全性を高めるために利用されています。また、定量的な故障の発生頻度分析のために、原因の潜在危険を論理的にたどり、それぞれの発生確率を評価する手法でもあります。このため製品の信頼性向上のため、さらに消費者が安全に製品を使用するために製品の安全性改善に利用されています。FTAは、米国BELL研究所のH.A WATSONが考案し、1965年ボーイング(BOEING)社により完成されました。
FTAでは、製品の好ましくない事象を初めに仮定し、それについて考えられる故障・事故に至った道すじを、発生確率とともに(定量的な解析が必要ない場合は省く場合が多い)、故障の木図(FT図:以下に例を示す)で表し分析していきます。FTAでは、製品の上位の故障・事故から、下位の原因へとトップダウン的に展開していきます。装置の故障の発生確率は、FT図に示されたいろいろな故障の原因事象をプール代数(14回で詳しく説明)を用いて重複をなくすことにより理論的にかつ正確に算出することができます。